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オリバ通信

2022年07月23日 / 病気のあれこれ / 犬のよくある病気・疾患 / 猫のよくある病気・疾患 / 消化器科

恐ろしい犬猫の膵炎の症状と原因、治療法について|獣医師が解説

豊橋市、豊川市、新城市、田原市、浜松市、湖西市のみなさんこんにちは。
愛知県豊橋市のオリバ犬猫病院の院長辻元です。
今回は、犬の膵炎の症状と原因、当院での治療について説明をさせていただきます。

<膵炎とは>

膵臓には膵酵素という多くの消化酵素が含まれた消化液が分泌され、食べ物を消化して、腸内で吸収しやする働きとインスリンなどの血糖値を調整する2つの働きを担っています。

そして膵酵素が様々な原因がきっかけで膵臓の中で活性化することにより、膵臓自身が消化されて炎症を起こすことを膵炎といいます。

<膵炎の原因>
・油っこい食事(脂肪の高いフード、おやつ)
・肥満
・誤食による食中毒
・ホルモンの病気
・糖尿病

特に脂肪の多い食べ物を食べた事による急性膵炎の来院が多いです。

(当院ではアボカド、ゆで卵を食べて発症したワンちゃんがいます。)

若い子でも発症する病気ですが、高齢による消化機能の低下によって膵炎を発症する子もいます。



 

<膵炎の症状>

・腹痛
・嘔吐
・食欲不振
・下痢

重症化すると、、、

・ショック
・呼吸困難
・肝炎、胆嚢炎などの肝臓系
・播種性血管内凝固(DIC)

などを併発します。

 

特に膵炎は強い腹痛を伴う為、散歩に行きたがらない、動かない、鳴き叫ぶ、お腹が張る、触れたり抱っこすると嫌がるなどの様子が現れます。

写真のようにお尻だけを上げた“ヨガの祈りのポーズ”をすることがあり、強い腹痛のサインです。

猫では嘔吐など消化器症状が認めない場合もある為、食欲がない、黄疸、体重の減少、運動量が減ったなどの変化に気づく事で早期治療が行えます。
症状が軽度であれば数日間の内科治療で回復が見込めますが、放置して重症化すると合併症によるショックで死に至る恐ろしい病気です。

 

<膵炎の検査・診断>
血液検査
血球検査、生化学検査の血液検査によって全身状態に異常がないか数値で診断します。

画像診断
エコー検査やレントゲン検査で膵臓や周辺臓器の評価を行います。


<豊橋市のオリバ犬猫病院の膵炎治療>

基本的に内科治療による入院管理にて点滴、抗生剤、抗炎症薬の投与を行います。

入院で静脈点滴により膵臓の循環を改善します。基礎疾患がある場合は同時に治療を行います。症状、血液検査の結果が良化していけば通院治療で経過観察になります。

<早期発見、予防が大切>
高脂肪のフードやおやつの与えすぎ、おもちゃの誤食などが原因で膵炎の発症、再発する確率が高くなります、その代わりバランスの取れたフードなどで食事を気を付けることで発症を防ぐことができます。
当院では珍しくない病気ですが、重症化すると命に関わる恐ろしい病気です。
しかし、少しの変化に気づいてあげることで早期治療につながります。
お腹を痛がる、尻尾を丸める、すぐ座ってしまうなどいつもと変わった様子に気づいたら病院へご来院ください。


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