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オリバ通信

2022年07月22日 / 病気のあれこれ

犬のアジソン病の症状と原因、治療について|獣医師が解説


豊橋市、豊川市、新城市、田原市、浜松市、湖西市のみなさんこんにちは。
愛知県豊橋市のオリバ犬猫病院の獣医師の中野です。
今回は、犬のアジソン病の症状と原因、当院での治療について説明をさせていただきます。

<こんなお悩みありませんか?>
  • 元気がない
  • 嘔吐が続く
  • 体重の減少
  • 多飲・多尿
このような場合『アジソン病(副腎皮質機能低下症)』の可能性があります

<アジソン病とは>
 副腎皮質から分泌されるホルモンが少なくなる病気で副腎皮質機能低下症とも呼びます。副腎皮質から分泌されるホルモンには代謝や免疫、ストレスに対処したりするコルチゾールや、体内の電解質や水分量を調節するミネラルコルチコイドがあります。一般的なアジソン病ではこれらのホルモンの分泌が両方とも低下(定型型アジソン)しますがコルチゾールだけが低下する場合(非定型型アジソン)もあります。アジソン病は上記に挙げたような他の病気でも出るような非特異的な症状を示すことが多く、症状だけではオーナー様自身での判断は難しいと思われます。また、痙攣や失神、虚脱などを起こしている場合、副腎クリーゼ(アジソンクリーゼ)と呼ばれる重度の副腎不全に陥っている可能性がありますのですぐに動物病院を受診してください。

<アジソン病が起こる原因>
 原因は完全には解明されておらず9割が特発性だとされています。自己免疫疾患によって副腎が委縮・破壊されることでホルモンの分泌が低下します。また、クッシング症候群(副腎皮質機能亢進症)の治療で服用している薬による医原性で起こることもあります。稀ですが脳に問題がある場合もあり、副腎皮質にホルモンを分泌するように促すホルモンであるACTHやACTHの分泌を促すCRHの分泌が不足することで副腎皮質が委縮します。

<アジソン病を適切に治療するためのポイント>
①血液検査
 血糖値や電解質(ナトリウム、カリウム、クロール)の測定を行います。血糖値が低いと意識を失う恐れがあります。電解質では特にカリウムの数値が重要であり、カリウムの数値が高いと心不全につながりますの迅速に対応しなければなりません。

②ACTH刺激試験

 副腎皮質にホルモンを分泌するように促すホルモンであるACTHを投与する前後の犬の血中コルチゾール濃度を測定し、ACTH投与後の血中コルチゾール濃度が基準値未満であればアジソン病と診断します。

③腹部超音波検査(エコー検査)

 お腹に超音波を当てて副腎の大きさ測定します。副腎の委縮が確認できれば診断の手助けとなります

④CTやMRI

 当院では取り扱かっておりませんが脳に問題がある可能性がある場合に検査します

<当院でのアジソン病の治療>
 血液検査の結果次第では入院していただき点滴を流しながら薬を投与し状態の安定を目指します。状態の安定が確認できれば退院していただき内服薬での治療を開始します。当院ではフロリネフという薬を用いて分泌が低下しているホルモンを補うようにしています。アジソン病は完治が難しく生涯治療が必要ですがきちんと薬を飲ませ続ければ健常な犬と変わらずに生きていけます。

アジソン病の疑いがある、病気や症状でお悩みの場合はぜひ豊橋市のオリバ犬猫病院までご相談ください。


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