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オリバ通信

2019年04月24日 / スタッフブログ

犬・猫の皮膚病について(第一弾)

今回は犬猫の皮膚病でも、これからの時期に一番多くなる膿皮症についてです。

①膿皮症とは何か?

ほとんどの原因は「ブドウ球菌」という皮膚の常在菌が異常繁殖し、表皮や毛包に感染を引き起こす皮膚病の事です。その他にも皮膚バリアの低下、内分泌疾患(ホルモンの病気)、脂漏、角化異常など様々な原因があります。これからの時期、高温多湿になり細菌が繁殖しやすい時期になります。 見た目はフケを伴う円形の脱毛が一番の特徴です。

②膿皮症の治療は?

大きく分けて三つの治療法があります。 一つ目は、主な原因が「細菌感染」のため、抗生剤を飲んで皮膚に感染した細菌を殺していく方法です。当院では皮膚に届く抗生剤を選択し処方いたしますが、反応が悪く「耐性菌」の存在が疑われる時は薬剤感受性試験を実施しております。 薬剤感受性試験とは、何の細菌がいて、どの抗生剤が効くかを調べる検査です。手当たり次第に抗生剤を増やしたり変更しても、効果のない抗生剤だと治りません。 治らないだけでなく余計な副作用と耐性菌ばかりを作り大変な事になります。 ちなみにこれは、私の愛犬「オリバ」の薬剤感受性試験の結果です。結果、どの抗生剤も効かないという絶望的な結果です!ですが今はすっかり治り綺麗な皮膚に戻りました。 では、その方法が二つ目の治療法となるシャンプー療法です。 当院では様々なシャンプーを取り扱っていますが、皮膚の状態や使うタイミングが間違っているとせっかくの薬用シャンプーの効果が発揮できません。 特に膿皮症では細菌を殺すために殺菌成分の入ったシャンプーを使うのが一般的です。さらに最近では体から分泌される「抗菌ペプチド」とうい物質も注目されています。 抗菌ペプチドの働きは細菌の細胞膜に穴をあけたり、細菌の細胞壁を作らせないようにする物質で体から分泌されているものです。その抗菌ペプチドを多く分泌させるための植物由来の成分が入ったシャンプーを使って体本来の防御力を高めてく方法です。ですが、どのシャンプーも症状と適応している事が重要です。 色々と種類があるので適切なシャンプーを処方いたします。 三つ目の治療は皮膚そのものの環境を整えることです。 膿皮症の主な原因が細菌感染です。ですが、正常な皮膚のどこにでも細菌は存在します。ではなぜ感染・発症するか?イメージ的には「肌のうるおい」がなくなったガサガサの所は皮膚バリアが崩壊しているので細菌が侵入し感染を引き起こし症状が出るのです。 シャンプー療法は必要ですが殺菌成分が入ったシャンプーは肌荒れを悪化させます。なのである程度、細菌数がコントロールできた皮膚には保護成分の入ったシャンプーや保湿をする必要があります。皮膚本来のバリアを復活させる事で悪化と再発を予防します。 これからの時期は皮膚病が多くなります。皮膚病でお困りでしたらご相談ください。  

豊橋で土曜日、日曜日、夜間診療の動物病院 オリバ犬猫病院

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