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オリバ通信

2023年06月30日 / 病気のあれこれ / 犬のよくある病気・疾患 / 皮膚科

犬の外耳道炎の症状と原因、治療について|獣医師が解説


豊橋市、豊川市、新城市、田原市、浜松市、湖西市のみなさんこんにちは。
愛知県豊橋市オリバ犬猫病院です。
今回は、犬の外耳道炎の症状と原因、当院での治療について説明をさせていただきます。

〈症状〉
・耳を痒がり後ろ足で掻いてる
・赤く腫れて痛がる
・頭を振る
・耳の出血や分泌物(黒い汚れ)、異臭などがある


〈原因〉
細菌、カビ、アレルギー、ノミ、耳ダニなど様々な原因により引き起こされます。
また耳の垂れている犬種(ダックス、プードル、コッカスパニエル系など)や耳の中に毛が生える犬種(シュナウザー、プードルなど)は注意が必要です。
得に夏の時期は耳の中が蒸れやすく細菌などが繁殖しやすくなるので外耳炎が多発します。
細菌やカビなどの外部感染症以外にも繰り返す外耳道炎の2割くらいに食物アレルギーやホルモン異常が基礎疾患にあると言われます。


〈検査〉
耳の外に汚れがついていないか、腫れていないかを調べ 耳の中(耳道)を耳鏡という器具を使って調べます。

 

必要に応じて耳垢を取って顕微鏡を使いダニが居ないかなどをチェックします。細菌を培養して原因菌の特定をしたり、ホルモンの検査、アレルギー検査などが必要となる事もあります。


〈治
療法〉
治療法は原因によって異なりますが一般的には、抗生物質や抗真菌薬の外用薬を使用し、耳に直接塗布します。また、場合によってステロイドを含む薬も使用されることがあります。
家での点耳薬が難しい場合は内服薬に変更したり、病院で点耳して家では何もしなくてよい薬などもあります。
他にも基礎疾患がある場合は同時に治療していく必要があります。
外耳道炎は放っておくと外耳道の奥、内耳へと炎症が広がり内耳では平衡感覚(体のバランスを保つ役割)を司っているので内耳まで炎症が及ぶと斜頸(体の傾き)やめまい、眼振(眼球が左右に振れる動き)同じ方向に回る、歩くことができないなど深刻な問題を引き起こす可能性があります。
したがって、初期の兆候を見つけてすぐに治療を始めることが大切になってきます。


〈お家での耳のケア〉
犬の耳は汚れが外側へと出る構造になっています。そのため耳の中まで掃除を行う必要はありません。
掃除が刺激になり小さな傷つけ目に見えない微小出血を起こします。出血が起こると細菌やカビが繁殖しやすくなり汚れの原因につながるので綿棒を使ってのケアも必要ありません。
また、耳毛が生える犬種は定期的にトリミングや動物病院などで毛を抜いてもらうようにしましょう。

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