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膝蓋骨脱臼は最悪の場合、歩けなくなったり靭帯を損傷してしまいます。
少しでも異常が見られた場合、すぐに検査をする必要があります。
当院では、外部より治療経験豊富な獣医師を招聘し、専門的な膝蓋骨脱臼に関する治療を
行っております。
院長
Kensuke Thujimoto
どうも、こんにちは。オリバ犬猫病院 院長の辻元です!
当院では大事な家族の一員となる犬猫の事を真剣に想い、迅速で丁寧な診察に務め、飼い主様とのコミュニケーションを大事にしていきます。少しでも治療内容に疑問があれば質問して下さい。とことん付き合いたいと思っております。
私は幼い頃から動物が好きで、小学生の時に飼育していたハリネズミとの別れの時、「自分で治してあげられたらもっと一緒にいられたのに…」との思いから泣きながら母親に「僕は獣医さんになる」と風呂場で誓い、無事に獣医師となりました。
このサイトへのアクセスをきっかけに、将来、少しでも皆様のお役に立つことができれば幸いです。
獣医師 博士 (獣医学)
Munetaka Iwata
● 所属
Iwata Veterinary Surgical Services
● 担当外科
整形外科、軟部外科
•Iwata, M., et al.: Enhancement of Runx2 expression is potentially linked to β-catenin accumulation in canine intervertebral disc degeneration. J. Cell. Physiol. 230: 180-190. 2015.
•Iwata, M., et al.: Variations in Gene and Protein Expression in Canine Chondrodystrophic Nucleus Pulposus Cells following Long-Term Three-Dimensional Culture. PLoS One. 8: e63120. 2013.
•Iwata, M., et al.: Initial Responses of Articular Tissues in a High-Fat Diet-Induced Osteoarthritis Model: Pivotal Role of the IPFP as a Cytokine Fountain. PLoS One. 8: e60706. 2013.
•The distinct role of the infrapatellar fat pad in a murine high-fat diet-induced osteoarthritis model. ASBMR 2013(米国骨代謝学会、ボルチモア、米国)
Short Term High-Fat Diet Induces Osteophyte Formation, Apoptosis and Degeneration of Articular Chondrocyte in Murine Knee Joint.OARSI 2011(世界変形性関節症研究会議、サンディエゴ、米国)
•Short Term High-Fat Diet Induces Osteophyte Formation, Apoptosis and Degeneration of Articular Chondrocyte in Murine Knee Joint.
● どのような病気?
まず膝の曲げ伸ばしを行うには、膝蓋骨(膝の皿)が大腿骨(太ももの骨)にある滑車溝(レール)の上をスムーズに動く必要があります。
膝蓋骨脱臼の原因は様々な考察がありますが、多くは滑車溝が浅すぎる・大腿四頭筋の発達が不十分などが原因で本来膝蓋骨が収まっているはずの滑車溝から外れて脱臼してしまいます。
脱臼だけでも痛みを伴いますが、放置すると筋肉の変位、骨の捻転・湾曲(ガニ股に見える)、骨の形成不全、十字靭帯の断裂など様々な異常が起こります。
重症化して歩けなくなる前に外科手術が必要な病気です。
● 膝蓋骨脱臼の検査
・歩行検査
実際に歩いている様子を観察します。普通に歩いているように見えても、実際には体重のかけ方や、歩幅、動作に異常が見られ事があります。
・触診
症状がなくても触診にて膝蓋骨脱臼が見つかる事が多くありグレード分類も行います。脱臼の向きや痛みの有無、周囲組織の損傷の有無も確かめます。実際には膝蓋骨脱臼だけでなく股関節の異常も伴っていた、など他の疾患の可能性もある為指先からしっかりと触診を行います。
・レントゲン検査
膝、膝周囲の状態をX線画像で検査します。膝蓋骨脱臼の方向、位置、変形性関節症、骨の変形、関節炎像の有無などの確認を行います。術前計画や術式の決定に必要な検査です。
● グレードについて
膝蓋骨脱臼のグレード分類ではグレード2からが手術の適応となります。
グレード2だと「たまに足を挙げてるかな?普段は何ともない」と言われる飼い主様がほとんどです。たまの脱臼時に痛みが出て来院された時に発覚します。
グレード3になると、脱臼する瞬間がなくなる(常に脱臼しているから)為に違和感すら感じていない飼い主様が多くなります。若いうちは特に症状が出ていないケースもあり、発見が遅れてしまう事があります。
グレード | 症状 |
1 | 自然に脱白する事はまれで、手で脱白させても元通り |
2(手術適応) | 自然と脱白することもあり手で整復が必要。 軽度の骨の捻転・湾曲がある |
3 | 常に脱白していて手で整復できるがすぐに脱白する。骨の異常だけでなく、周囲の軟部組織の異常もできる |
4 | 常に脱白していて、手で整復できない。 歩く事もままならない事がある。 |
● 治療について
当院では膝蓋骨脱臼の積極的な治療を行っています。
<内科的治療>
比較的軽症の場合が適応となります。運動制限をしながら、内服薬で抗炎症薬、痛み止め、サプリメントなどを使用して保存的療法を行います。
<外科的治療>
基本的には「骨の形」に問題があり、膝蓋骨脱臼が起こっていることが多いです。その為、出来るだけ正常な「骨の形」に近づける手術を行います。
-当院で行う主な外科的治療-
・滑車溝形成術
滑車溝が浅すぎて脱臼が起こりやすくなっている為、その溝を深くして脱臼を起こりにくくします。単純に溝を深くするだけなく関節軟骨を温存する事で術後の関節の動きをスムーズに行えます
・関節包縫縮術
膝蓋骨を含む関節を包む組織があり、内方脱臼では外側を、外方脱臼では内側を縫い縮めます。それぞれ脱臼とは反対側を縫い縮める事で膝蓋骨を正常な位置に引っ張る事ができます。
・脛骨粗面転院術
膝蓋骨は大腿四頭筋(太ももの筋肉)から最終的に脛骨粗面(スネの骨)に膝蓋靭帯が付着する事で固定されています。ただ脱臼がある場合は脛骨も捻じれている事が多く正しい位置に近づける必要があります。
この捻じれを解消する為に脛骨粗面を切り離して正しい位置にピンで固定を行います。
当院では、月に1回、外部から動物の整形外科のスペシャリストをお呼びし、専門外来を行っております。
他院では対応ができないような症例についても対応が可能な場合がありますので、お問い合わせください。
膝蓋骨脱臼はグレードに応じた適切な治療を行うことが、非常に重要です。
当院では、事前の検査でグレードの評価を行い、その子に応じた適切な治療を提案いたします
咳膝蓋骨脱臼の治療は特に外科手術の場合予後の管理が重要となります。当院では、手術後の注意事項やおうちでの過ごし方などを丁寧に説明させていただいております。
また、定期的な術後チェックを行い、回復に向かっているか、定期的なモニタリングの徹底を行います。
WEB予約にて「セカンドオピニオン」の項目から、ご予約をお願いいたします
まずはしっかりと問診と身体チェックを行います。既往歴と現状の把握をします。その上で必要な検査を提案させていただきます。
検査結果を踏まえて治療方法の提案をさせていただきます。経過観察、内科療法、外科療法と色々とありますが、しっかりと話し合い飼い主様の納得できる治療方法とワンちゃん・ネコちゃんにとって良い治療方法を一緒に探しましょう。納得や理解ができない事はとことん聞いてください!
経過観察、内科療法となった場合は定期的な検査を行い進行度合いにあった対処を必要とします。外科療法となった場合は手術を行い入院となります。入院中も面会は可能です。退院後も通院と安静期間が必要となります。
内科治療・外科治療に関わらず、治療後はこれからの家での過ごし方や注意点などのレクチャーをさせていただきます。また、定期的に診察を行い、治療の経過のモニタリングを行います。
健康診断を受診したときに先生から膝が悪いかもしれないと説明を受けました。
実際に足を少し気にしている様子がありましたが、検査の結果、手術が必要ということになり、手術を受けることとなりました。
今回早期に対応できたことで、手術後は元気に走り回るようになりました!
手遅れになる前に、早めに治療ができ良かったです!
以前からすこし歩き方に違和感があり、今回専門外来を行っているということで受診しました。
検査の結果、膝蓋骨脱臼が進行していることがわかり、丁寧に説明をいただき、納得して手術をすることになりました。
術後も最初のほうは元気が戻らない様子でしたが、徐々に回復し、今では違和感なく歩くことができています!
専門の先生に診てもらえることは安心できると思います!