消化器科
こんな症状はありませんか?
- 吐く
- 下痢
- 食欲がない
- 腹痛
上記の症状に心当たりがある場合は
愛犬.愛猫が消化器系の疾患にかかっている可能性がございます。
消化器系の病気について
よくある病気として感染性胃腸炎、膵炎、食物アレルギーなどがあります
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感染性の腸炎は細菌やウイルス、寄生虫などが消化管で異常繁殖して胃や腸の中で毒素を作り出し、下痢や嘔吐を引き起こします。
正常な消化管内は善玉菌と悪玉菌がバランスを保っていますが、細菌性の下痢を引き起こしている消化管内ではこのバランスが崩れています。主な感染経路は経口感染です。
下痢や嘔吐は食欲不振や脱水症状を示すため「何が感染しているか」を特定し、原因に合った投薬と症状に合わせた処置が必要となります。 -
膵炎は膵液に含まれる消化酵素が膵臓自身を消化してしまうことで引き起こされる消化器疾患です。
膵臓だけの炎症にとどまらず、命を落とす事もある病気です。
原因は様々ありますが、特に犬では「人の食べ物をあげる=脂っこいもの」が原因での発症が一番多いと感じます。
症状も様々あり食欲不振、下痢、嘔吐、腹痛、血便などが多くみられます。ただし膵炎の程度によってはこれらの症状が出ない時もあります。特に猫では特別な症状を示さず「たまに吐く」程度の症状のみで慢性膵炎となり、発見が遅れることもあります。
一回の嘔吐、少しの下痢を甘く見ず異変があればすぐに来院し、原因を発見次第、いかにすばやく適切な対処をするかが予後に影響します。 -
食物アレルギーは食物中の特定のタンパク質に免疫が過剰に反応し、皮膚のかゆみや下痢、嘔吐などの症状を示します。3歳以下での発症が多く、子犬の時から便が柔らかい、便の量が多い、時々吐く、元気はあるが痩せ気味で毛並みが悪いなど慢性的な症状が多くみられます。
食物アレルギーそのものを治す事はできない為、原因アレルゲンを特定して原因アレルゲンを除いたフードを与える事でコントロールしていきます。原因アレルゲンは1種類とは限らず、数種類ある場合もあります。
アレルギー系の治療は原因アレルゲンを除いたフードだけを与え始めて2か月~3か月経過してやっと改善がみられるような長期的な治療が必要です。
症状によってはフードと投薬を組み合わせての治療も行います。重要なのは原因アレルゲンを早期に特定する事です。
当院の消化器疾患の治療
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内科療法・・・
消化器疾患の場合、まず重要なのは家での食生活の聞き取り、一般身体検査、検便、血液検査などを行い、下痢・嘔吐などの原因が何であるかをできる限り特定することです。
その上で原因に合わせた投薬を行ったり、下痢・嘔吐が激しく脱水症状が見られるといった場合には、点滴や入院をしての治療も必要となります。 -
外科療法・・・
外科的な治療で一番多いのは誤食です。
食べ物でない物を食べてしまうことで、場合によっては異物が消化管に詰まってしまいます。
異物を誤って食べた場合、おおよそ24時間で便として出てきますが、それが出てこない、食べた物を吐いているなどの症状が出た時はバリウム検査を行い、異物があるかないか、詰まっている場所はどこかを特定して、開腹が必要と判断した場合は手術となります。
ひも状の物や針などの誤食は危険度が高いため、疑いがある時はすぐに来院してください。
当院の治療の流れ
当院では治療前にしっかりと問診と身体検査を行い、飼い主様の不安と疑問が解消できてからの治療となります。
少しでも不安や疑問がある場合は何でも聞いて下さい。解決できるまで何度でも説明します!
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- 初めての来院時
- まずはしっかりと問診と一般身体検査を行い、状態を把握します。
可能性の高い疾患を絞り、その中で必要な検査を行います。
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- 治療の開始
- 検査結果に基づき治療が開始となります。
消化器疾患の場合、一日で改善があるようなものは少なく経過観察が必要です。
その間にも病態は変化しますので、都度対処を行っていきます。
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- 治療の評価
- 感染性の腸炎などの場合、原因となる病原体がいなくなっている事の確認が絶対に必要です。
症状だけで判断してしまうと再発の恐れがあります。
改善がみられない場合は、追加検査を含む再評価をします。
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- 治療終了
- アレルギーなどの完治のない疾患などはその後の食事がかなり重要になります。
フードの指導、提案と再発の防止策はしっかりと説明させていただきます。