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オリバ通信

2024年07月25日 / 病気のあれこれ / 犬のよくある病気・疾患 / 内科

犬の前立腺肥大の症状と原因、治療について|獣医師が解説

豊橋市、豊川市、蒲郡市、新城市、田原市、湖西市のみなさんこんにちは。
愛知県豊橋市のオリバ犬猫病院です。
今回は、犬の前立腺肥大の症状と原因、当院での治療について説明をさせていただきます。

「犬の前立腺肥大」という言葉をご存知でしょうか?この問題は、多くの飼い主にとって馴染みが薄いかもしれません。しかし、オス犬の健康にとって非常に重要な課題なのです。本記事では、犬の前立腺肥大について詳しく解説し、愛犬を守るための知識と対策をお伝えします。

  1. 犬の前立腺肥大とは

前立腺肥大は、オス犬の生殖器系に関わる疾患です。前立腺が異常に大きくなることで、様々な問題を引き起こします。主に中高齢のオス犬に見られますが、若い犬でも発症することがあります。

  1. 前立腺肥大の主な症状

前立腺肥大の症状は多岐にわたります。以下の症状が見られた場合は、前立腺肥大の可能性を疑い、獣医師に相談することをおすすめします。

a) 排尿に関する症状

  • 排尿困難:尿が出にくくなる、または細い尿しか出ない
  • 頻尿:トイレの回数が増える
  • 血尿:尿に血が混じる

b) 消化器系の症状

  • 便秘:肛門付近の前立腺肥大が直腸を圧迫することで起こります。排便困難となり細く平べったい便が出る。排便姿勢が長くなる
  • 食欲不振:体調不良による二次的な症状

c) 行動の変化

  • 後ろ足の歩行異常:前立腺の腫大による痛みや不快感が原因
  • 元気がない:体調不良によるもの

d) その他の症状

  • ペニスからの分泌物
  • 発熱(前立腺に炎症を伴う場合)
  1. 前立腺肥大の原因

前立腺肥大の主な原因は、ホルモンバランスの乱れです。特に、テストステロンという男性ホルモンが大きく関与しています。年齢とともにホルモンバランスが崩れやすくなるため、高齢犬ほどリスクが高くなります。

また、以下の要因も前立腺肥大のリスクを高める可能性があります:

  • 遺伝的要因
  • 肥満
  • 運動不足
  • 不適切な食事
  • ストレス
  1. 去勢と前立腺肥大の関係

前立腺肥大を考える上で、去勢との関連性は非常に重要です。実は、去勢はオス犬の前立腺肥大を予防する効果があるのです。なぜ去勢が有効なのか、詳しく見ていきましょう。

a) ホルモンバランスの調整 去勢により精巣を除去することで、テストステロンの分泌が抑えられます。これにより、前立腺肥大のリスクが大幅に低下します。

b) 早期予防の効果 若いうちに去勢を行うことで、将来的な前立腺肥大のリスクを著しく減らすことができます。特に1歳未満で去勢を行った場合、その効果は顕著です。

c) その他の健康メリット 去勢は前立腺肥大以外にも、以下のような様々な疾患のリスクを低減します:

  • 精巣腫瘍→去勢で精巣がなくなるので腫瘍の可能性が0%になります
  • 肛門周囲腺腫→基本的に良性
  • 前立腺がん(完全に予防できるわけではありませんが、リスクは低下します)

d) 行動面での利点 去勢により、マーキング行動や攻撃性が減少することがあります。これは、飼育環境の改善にもつながります。

ただし、去勢の決断は慎重に行う必要があります。去勢にはデメリットもあるため、総合的に判断することが大切です。

  1. 前立腺肥大の診断方法

a) 身体検査:腹部の触診や直腸検査を行い、前立腺の大きさや形状を確認します。
b) 血液検査:炎症や感染の有無を調べます。
c) 尿検査:尿の性状や細菌の有無を確認します。
d) 超音波検査:前立腺の大きさや内部構造を詳しく観察します。
e) レントゲン検査:前立腺の位置や大きさ、周囲の臓器への影響を確認します。

  1. 前立腺肥大の治療法

前立腺肥大の治療法は、症状の程度や原因によって異なります。主な治療法には以下のようなものがあります:

a) 内科療法:ホルモンバランスを調整する薬や抗生物質を使用します。
b) 去勢手術:前立腺肥大の進行を止め、症状を改善する効果があります。

 7.
まとめ

犬の前立腺肥大は、適切な知識と予防策があれば、十分に管理可能な問題です。愛犬の健康を守るため、この問題について理解を深め、必要な対策を講じることが大切です。特に、去勢との関連性を理解し、愛犬にとって最適な選択をすることが重要です。

 

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