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オリバ通信

2022年07月21日 / 病気のあれこれ / 犬のよくある病気・疾患 / 神経科

犬のてんかん発作の症状と原因,治療について|獣医師が解説


豊橋市、豊川市、新城市、田原市、浜松市、湖西市のみなさんこんにちは。
愛知県豊橋市のオリバ犬猫病院の院長辻元です。
今回は、犬のてんかん発作の症状と原因、当院での治療について説明をさせていただきます。


<てんかんの主な症状>

犬のてんかんの症状として以下の症状がみられます。


・ソワソワして落ち着きがない

・ヨダレが止まらない

・急に倒れて失禁した

・手足をピーンと伸ばしてガクガク震えだした

・体の一部分だけが突っ張った感じになる

・焦点が合わない

 

<てんかんが起こる原因>

脳の神経細胞には、興奮を伝達する細胞と、興奮を抑制する細胞の2種類が存在します。
興奮と抑制のバランスが良い状態ではてんかん発作は起こりません。

てんかんは、興奮が過剰になって過度の放電が生じた時、もしくは抑制が上手く働かないなどのバランスが崩れた時に発作は起こりやすくなります。

 

<てんかんの種類について>

てんかんは大きく「特発性てんかん」「構造的てんかん」に分けられます。

構造的てんかんは発作の原因となる病変(脳腫瘍、脳炎、脳奇形、水頭症など)が脳に存在します。
この場合は原因となる異常の治療を必要とします。

「特発性てんかん」は遺伝や原因不明の事が多く脳に明らかな病変はありません。

 

<豊橋市のオリバ犬猫病院のてんかん治療と適切な治療ポイント>

  • 「特発性てんかん」の治療

基本的に内服薬でのコントロールを行います。ただし基本的には完治が難しい病気なので生涯にわたっての治療が必要となる場合が多くなります。そのため治療の開始時期が重要となります。

 

豊橋市のオリバ犬猫病院では

①3か月に1回以上の頻度

②てんかんの重責発作が見られる場合

に治療をスタートします。

 

これよりも頻度が低いてんかん発作に対しては、てんかん薬を生涯飲み続ける方が体にとって負担となる事がある為に経過観察となります。

治療を始めて改善が見られても定期的に血液検査でてんかん薬の血中濃度を測定する必要があります。1種類のてんかん薬でコントロールできれば治療としては文句なしです。中にはなかなかコントロールが難しい事もあります。

 

てんかん薬を飲んではいるが実は血中濃度が全然足りてない、濃度は問題ないが発作がコントロールできない。

このような場合、1種類のてんかん薬を増やすだけでなく、複数の薬を組み合わせる事で多角的にコントロールを行います。そうする事で投薬量も制限できます。

 

逆パターンで1種類の薬で発作はなくなったがあまり元気がないなどの場合は、血中濃度が高すぎて「ボーっとしてる」時があるので薬を減らす必要があります。

 

  • 「構造的てんかん」の治療

まず原因となる病変の治療が必要となります。脳腫瘍などの診断にはCTやMRIが必要です。豊橋市のオリバ犬猫病院では疑いがあり飼い主様が希望された場合、紹介も行っております。

 

症状としては「発作」で同じですが「てんかん発作」だけとは限りません。
一般身体検査、血液検査、レントゲン検査などを行い、脳以外に「発作」を起こす原因がないか調べる事も重要です。
健康な場合「発作」を起こす事はまずあり得ません。
単発で軽度の発作だった、発作以外の時は元気にしてるからといって放置はおすすめしません!1回でも発作が起こったらまずは病院へ行く事をおすすめします。


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